column
医療コラム
column医療コラム
最近はイベントや診療体制の話などが多かったので、たまには疾患のお話をメインにします。
当院受診する患者さんの主訴で一番多いのは頭痛です。ここ数年で大きくガイドラインが変更になった症候でもあります。理由は片頭痛薬の発売で新薬は3社のみとなっており、かなり薬価が高いお薬ですが確かに片頭痛に対しては特効薬だと私も思います。そして、片頭痛患者さんに対する薬剤メーカーと、頭痛専門クリニックの医師とMRI設置クリニックの医師は少しずつ思惑がズレています。
薬剤メーカーは薬を沢山売りたい、頭痛クリニックでは頭痛患者さんを良くしたい、MRIクリニックでは脳脊髄のMRI撮影をして安心あるいは早期発見しましょう、ということになります。薬剤メーカーは重症片頭痛の方が沢山受診するクリニックを好み宣伝し、頭痛クリニックでは原因関係なく頭痛患者さんの診断治療をし、MRIクリニックでは頭痛精査をしたい患者さんの検査をします。
薬剤メーカーには、まだ診断されていない頭痛患者さんへ片頭痛のことを認知してもらい、薬を使ってもらうのが正しい道だと思うと言っています。でも来院する営業の人は3種類ある片頭痛薬のうち是非当社のものをご使用下さい、という態度です。これだといつまで経っても世の中の頭痛、特に片頭痛に対する理解は深まらないなと。。。
頭痛クリニックは最近流行りのようですが、頭痛は医学部教育ではあまり触れられない症候(今は分かりませんが、何科が専門?という状態)であって、脳神経内科医も脳神経外科医も副業的な位置付けではあります。頭痛専門医はプライドを持って様々な頭痛患者さんを診て、沢山の知識から診断治療をしていますので、頭痛クリニックが増えるのも理解ができます。
溜池脳外のようなMRIクリニックはどうなのか?というと「その頭痛は怖い頭痛ではありません」と診断するところであって、万が一の「怖い頭痛」にも対処できる場所である必要があります。当院では野村医師が頭痛外来も実施していますが、MRIクリニックとしても仕事をしてもらっています。つまり、怖い頭痛(ではない)診断と、怖い頭痛の予防をしましょう、そして怖い頭痛でも治療(紹介)はできますよ、ということです。
当院では私も頭痛の診断治療をしていますが、印象として片頭痛患者さんよりストレスなどから来る筋緊張性頭痛や自律神経失調症の方も多いかな?と感じています。そして、都心ではあっても外傷後の頭痛で来院する方も多くいらっしゃいます。受付から即日診断して会計まで1時間から2時間で終了しますので、敷居が高いとか、忙しいとか言ってないで、頭痛が気になる方はいつでもご来院下さい。
※以前のコラムで書いていたテニスの試合ですが、一回戦負けをして日曜日の夜遅くに東京へ戻ってきました。自分自身のこと、クリニックの今後の展開など、いろいろと考えて年内はやっていきたいと思っています。