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院長の手術実績(2018年HP記事より転載)

クリニックを開業すると手術をやらなくなるのか?できれば60歳まで手術は続けたい、という葛藤というか思いがこの1年間続いていました。今でも、手術があれば手術室を使わせてくれる病院はあるし、手術を手伝って欲しいと言ってくれている先生もいますが、その手術と私の希望する手術は少し違うのかな?と思います。

上にある表とグラフは2002年に自分のホームページ開設以来15年間更新し続けたものです。2018年からは主に指導となったので、執刀と指導は違うという意味で数字の更新はやめました。昨年末で手術件数を総括すると、執刀と指導で4000例程度になりますが、上記数字は執刀がメインのものになります。

医師になって5年で大学病院は辞めて民間病院で手術を沢山やったこと、あまり専門を作らず、目の前の患者さんに必要な手術はスペシャリストを招聘してでも執刀するようにしてきた結果です。民間病院だと、脳血管障害や機能的手術が大部分で、脳腫瘍の手術は少ないことがわかります。

ところで、私の希望する手術とは何か?と言えば、若手の脳神経外科医へ継承すべきテクニックがある手術です。例えば脳動脈瘤クリッピングやバイパス術を短時間にキーホールで実施するとか、局所麻酔で脳出血を内視鏡で除去するとか、より良い手順と管理方法でシャント術をするとか。

なかなか思い通りに若手へのテクニックの継承は出来ないできました。やむをえず、主なテクニックはYouTubeには残してますが、動画見るだけで醍醐味は伝わらないと思います。そして、それに伴うデバイスの開発も日本ではなかなか難しく、良いものでも売れなければ作ってもらえないという経験を沢山しました。

ちょっとクリニックのコラムとは関係ない話でしたね、長くなりましたが、過去のHP画像の転載に対する補足でした。医療以外の業界でも職人の技術継承には難しさがあると聞きます。手術も外来診察も、マニュアル通りさらにはAIにとって変わる時代が来るのか?それはないと信じて日々努力したいと思っています。

赤坂溜池脳神経外科クリニック

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