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若年性脳梗塞

先日、軽度の右不全麻痺と運動性失語で来院した30歳代の患者さんがいました。前日から症状発症したとのこと。歩行は可能だけど何か変だなと。。。MRIを撮影すると上記の所見でした。ラクナ梗塞??チョット違いますよね、これは左前脈絡叢動脈の閉塞所見です。脳動脈瘤の手術経験がある方は開頭クリッピング術でも血管内コイル塞栓術でも苦労することが多い、脳神経外科医泣かせの血管です。

そのまま外来フォローするかどうか迷いましたが、ご本人の希望もあり連携病院に入院としました。そこの病院は私が非常勤医登録されているので、翌日に様子を見に行きました。幸い、症状は進行しておらず元気そうでしたが、週末のイベント参加は難しいかな?という感じでした。動脈硬化の所見は全くなかったので、若年性脳梗塞の原因精査も必要そうです。

この画像はかつて私が手術した、右内頚動脈の紡錘状動脈瘤クリッピング術後のものです。青く色がついているのが窓付きクリップで、2本が交叉してかかっています。狭いスペースで血管形成的に交叉クリッピングした絵はArtと言えます、自分で言うのも何ですが。。。そして、クリップの先端から分岐している細い血管が前脈絡叢動脈です。

この血管の閉塞はMonakow症候群と言って反対側の麻痺、感覚障害や半盲などをきたします。リハビリテーションで社会生活可能なまでは回復すると思われます。原因はいろいろですが、今回は若い患者さんで動脈硬化所見もなかったので、動脈解離や血管炎も鑑別しないといけません。もちろん、脳塞栓症の可能性も否定できません。

普段から脳梗塞が心配で来院し、MRIを撮影する患者さんは沢山いますが、本当に脳梗塞のケースは1000人に一人くらいの割合です。そして、若年者で危険因子もない患者さんとなると、数万人に一人の確率でしょうか。そんな稀な疾患であってもきちんと診断し、速やかに対応しないといけないと、改めて気持ちを引き締める症例でありました。

この患者さんは、場合によりカテーテルによる脳血管撮影を実施するため、来週またその連携病院に出張する予定です。

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