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医療コラム
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2000年に大学医局に入らず民間病院で脳神経外科をやろうと思ったきっかけの手術です。当時、穴を開けるだけで(局所麻酔で)脳の手術ができるということが驚きで、この手術をしたい!と思いました。カテーテルによる脳血管内治療も始まった頃ではありましたが、同じ低侵襲手術として発展していくことと思いました。
民間病院で学閥の縛りもなかったので、各術式のスペシャリストを招聘して手術を覚えました。しばらくすると、両手術の決定的違いに気がつきました。内視鏡は再利用する内視鏡がメインのデバイスで、血管内治療は使い捨てのカテーテル類がメインのデバイスだということです。
神経内視鏡手術という分野は、パイオニアの先生方と町田製作所という内視鏡メーカーの職人的な集団で始まり、10年程は新規参入する業者があったものの徐々に衰退し、ついに町田製作所も撤退してしまいました。今は大手内視鏡メーカーのオリンパスが他の分野の内視鏡をやりつつ、神経内視鏡も供給してくれています。
脳血管内治療はアメリカを筆頭に、標準化された手技に洗練されたデバイス供給の元に成り立った手術で、どんどん新しい手技やデバイスがアップデートされます。なぜなら、高額なカテーテルのデバイスが売れて、業者が潤って、研究開発が進み、沢山の医師も専門として、学会も盛り上がって。。。という巨大な好循環の輪が広がっているからです。
私は初期からこの手術に携わり、いくつかの機器開発にも関わってきました。透明シースとラッププロテクターというのはまだ今も売れていると思います。その他にも専用の洗浄吸引管であったり、使い捨ての内視鏡であったり、良いものも沢山ありましたが、売れなければ作ってもらえないし宣伝もしない、という厳しい状況でした。
2006年頃に発売された「神経内視鏡手術」という教科書に私はこの手術について執筆しています。その後、学会発表は沢山しましたが10年程してやっと術式が保険収載され、20年近くずっとハンズオンセミナーの講師を年2回実施し、脳神経外科速報という雑誌に記事と動画を掲載しました。動画はYouTubeにもなってますが、こんどクリニックのYouTubeチャンネルにもアップします。
クリニック内の掲示板には私の文献なども貼っているのですが、ホームページには何も載せていなかったので、文献や学会の情報は載せておいた方が良いかな?と思ってコラムに書きました。ラッププロテクターの使用上の注意として書いた案内書も載せておきます。透明シースも含め、購入希望やこの手技に関する問い合わせは私まで遠慮なく。
(ホームページから転載するにあたり修正加筆しました)